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令和6年度第4回「いわて高校魅力化」研修会


◇「高校魅力化」の視点

 岩手県教育委員会では、令和4年度より全県立高校を対象として実施している「高校魅力化」において、取組の視点の一つに「生徒にとっての魅力化」を掲げており、これは、「多様な教育資源・フィールドを活用した魅力ある教育活動をとおして、生徒が資質・能力を高めながら、豊かに成長していくこと」を目指しています。

◇「生徒の学び」「教員・関係者の学び」

 今年度は、「いわての高校魅力化グランドデザイン for 2031」が示す連携の枠組みである「地域連携」「学術・国際連携」「産学連携」を踏まえたグループ構成とし、年度内4回程度の開催を予定しています。

◇研修会の目的

 教員・関係者が参集し、探究活動等の優良事例や知見の共有を図り、対話や協働をとおして学びを深めることにより、生徒の資質・能力の育成に資する教員・関係者の実践力の向上を目指すこととしています。

◇第4回「いわて高校魅力化」研修会

◆日 時

 令和7年1月23日(木) 10:30~16:55

◆場 所

 杜陵高等学校

◆参加対象校

杜陵本校定時制・通信制、杜陵奥州校定時制・通信制、盛岡工業定時制、
一関第一定時制、大船渡定時制、釜石定時制、宮古定時制・通信制、
久慈長内校、福岡定時制
参加人数 15名(校長、副校長、教諭、講師)

◆研修内容

宮崎県立宮崎東高校から講師をお招きし、定時制・通信制における探究活動について勉強会を行いました。その後、「令和6年度とうほく定通探究発表会」を見学しました。

◆勉強会

 講師 宮崎県立宮崎東高校定時制夜間部
    教諭 西山 正三 氏

 講師紹介
 ・ 全国初の公立中高一貫教育校である宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校にお
  いて研究調査部主任とSGH事務局長を兼任し、生徒の探究的な学びに
  伴走する。
 ・ 令和元年度に宮崎東高等学校定時制課程夜間部に異動し、「総合的な
  探究の時間」を牽引。
 ・ 小中学校で不登校を経験した生徒、人前で話すこと、他者と協働する
  ことが苦手な生徒が多く学ぶ当該校において、「自分を知る」「社会を 
  知る」「進路を知る」という3つのフェーズを段階的に進めることで、
  生徒が自己肯定感を高め、自身のキャリアを切り拓くことを目指した探
  究的な学びを進めている。
 ・ 令和6年2月鹿児島県で開催された「第9回高校生国際シンポジウ
  ム」では、スライド部門・人文科学分野において生徒(個人)が最優秀
  賞を受賞するなど、当該校の生徒による探究的な学びが高く評価されて
  いる。

 勉強会テーマを「自分らしく学び、誰をも取りこぼさない」とし、宮崎県立宮崎東高校定時制課程夜間部における「総合的な探究の時間」での取組を事例から学ぶ勉強会を行いました。

講義の様子

 宮崎県立宮崎東高校定時制夜間部における総合的な探究の時間の成果発表会は、成果や結果よりも経過・過程を重視している点が特長です。また、高等学校学習指導要領解説総合的な探究の時間編に即し、教科横断的な学習に力を入れています。その他、アドバイザー配置や宮崎大学学生の協働、生成AIによる評価も特長です。

◆「令和6年度とうほく定通探究発表会」見学

 とうほく定通探究発表会は、オンライン形式の発表と参集形式の発表が行われました。各発表へのフィードバックはFormsで行われました。

発表校
・杜陵高校本校 定時制 ・ 通信制
・杜陵高校奥州校 定時制 ・ 通信制
・一関第一高校 定時制
・大船渡高校 定時制
・釜石高校 定時制
・宮古高校 定時制
・久慈高校長内校 定時制
・青森県立尾上総合高校 定時制
・青森県立北斗高校 定時制
・青森県立八戸中央高校 定時制
・山形県立庄内総合高校 定時制 ・ 通信制
・福島県立郡山萌世高校 定時制 ・ 通信制
・仙台市立仙台大志高校 定時制

「とうほく定通探究発表会」の様子は杜陵高校noteに投稿されています。↓↓

◆参加者の感想意見より

 県内各校の発表を聞いて、発表テーマが多岐に渡っていて、非常によく取り組まれていると感じ勉強になった。

 定時制だからできる探究学習があるというメッセージに励まされました。自分に向き合う時間をとり、自分の好きなこと、得意なことから問いを生み出す過程を詳しく伝えていただき参考になりました。また、哲学対話について興味を持ちました。探究活動の流れに沿った学習において、高校生に求められていることをまとめていただきました。これまでの自校の実践がプロセスを大事にした活動となっていたか振り返ってみたいと感じました。

 探究発表会に参加した生徒は、他校の取り組みを知り、とても刺激を受けたことと思います。その刺激が次の行動へ繋がるよう生徒をサポートしていきたいという気持ちが湧いてきました。研修の機会を与えてくださりありがとうございました。

◆生徒が探究を楽しいと感じる、先生方も楽しく探究する
 県教育委員会では、生徒が学びを楽しいと感じられるように、そのためには、先生方も楽しく探究に取り組むことができるような環境を創っていきたいと考えています。
 生徒も教員・関係者も楽しく学び、魅力ある学校を創っていきましょう。
 とうほく定通探究発表会主催校の杜陵高校の皆様ありがとうございました。