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第4回「いわて高校魅力化」研修会

◆「高校魅力化」の視点

岩手県教育委員会では、令和4年度より全県立高校を対象として実施している「高校魅力化」において、取組の視点の一つに「生徒にとっての魅力化」を掲げており、これは、「多様な教育資源・フィールドを活用した魅力ある教育活動をとおして、生徒が資質・能力を高めながら、豊かに成長していくこと」を目指しています。

◆研修会の目的

教員・関係者が参集し、探究活動等の優良事例や知見を共有するとともに、意見交換やワークショップを伴う深い学びを通じて、実践力を高めることにより「生徒にとっての魅力化」を実現しようとするものです。

◆教員・関係者の学び

令和5年度は、その視点に基づいた取組として「いわて高校魅力化」研修会を実施することとし、県内6地区において、「教員・関係者の学び」の場を設け、実施しています。

◆第4回「いわて高校魅力化」研修会

第4回研修会は、北上・奥州・両磐・気仙地区において黒沢尻北高校を会場に、2地区の拡大・合同開催としました。

◆参加校

今回は北上・奥州・両磐・気仙地区に所在する全日制高校20校、定時制・通信制高校3校の計23校
黒沢尻北、北上翔南、黒沢尻工業、杜陵奥州、水沢、水沢農業、水沢工業、水沢商業、前沢、金ケ崎、岩谷堂、一関第一(全日制・定時制)、一関第二、一関工業、花泉、大東、千厩、高田、大船渡(全日制・定時制)、大船渡東、住田
に加え、他地区や県外の高校教員、教育関係者の参加もいただきました。

◆講師

講師に、文部科学省中央教育審議会「高等学校教育の在り方ワーキンググループ」の委員等を歴任されている一般社団法人 Glocal Academy(グローカル・アカデミー) 代表理事の岡本尚也氏を迎え、教員・関係者等の研修を実施しました。

◆研修の実践

黒沢尻北高校では「総合的な探究の時間」に「きたかみ世界塾」と称して課題研究を実施しており、当日は1・2年生の活動を参観しました。


生徒から研究の動機や背景等を熱心に聴き取る岡本尚也先生

仮説を設定し、考察・議論を繰り返します。上手く進まない様子も含め、普段の活動の様子を拝見しました。


グループごとに研究に取り組みます。
生徒が研究の取組について参観者に説明します。

正解が見えない課題に対し、主体的・協働的に取り組もうとする姿勢が見られました。

◆講演会・ワークショップ

岡本尚也先生から「探究的な学びの実現を目指して」をテーマに、受講者同士のペアワーク等を交え、御講演をいただきました。

「総合的な探究の時間」の理念や、探究活動の具体的な進め方等について、全国の動向等を交え、お話をいただきました。

専門的・先進的事例を数多く挙げられ、受講者の興味は尽きません。
ペアワーク等をつうじて受講者は考えを共有します。

探究活動の本質について確認し、

探究活動の本質とは。

その意義について共有しました。
・自己肯定感を持つことによって主体性・積極性が高まること
・教科内容と相互に補完することによって活動意識や内容理解度が向上すること
・高まる進路意識に伴って学習意欲が向上すること

教員・関係者等、約70名の受講者が熱心に聴き入ります。

◆参加者からの感想・意見

参加者から次のように様々な感想、意見をいただきました。今後実施する研修会に生かしていきたいと思います。
・総合的な探究の時間についてのお話しでしたが、教科指導や部活動指導にも通じるものがありました。生徒との向き合い方等のヒントになりました。
・本日のお話を、探究活動を始める前の生徒にも聴かせたい。
・他校の探究の実践例として、発表・まとめではなく、その前段階の活動を見学したい。
・高校ではなかなか実験ができないようなテーマや仮説が出されたときの探究活動の進め方について学びたい。

◆生徒が学びを楽しいと感じる、先生方が楽しく授業する

県教育委員会では、生徒が学びを楽しいと感じられるような、そのためには、先生方が楽しく授業を進められるような、魅力ある学校づくりを推進していきたいと考えています。




タイトルの写真は「©岩手県観光協会」です。