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令和6年度第2回「いわて高校魅力化」研修会


◇「高校魅力化」の視点

岩手県教育委員会では、令和4年度より全県立高校を対象として実施している「高校魅力化」において、取組の視点の一つに「生徒にとっての魅力化」を掲げており、これは、「多様な教育資源・フィールドを活用した魅力ある教育活動をとおして、生徒が資質・能力を高めながら、豊かに成長していくこと」を目指しています。

◇「生徒の学び」「教員・関係者の学び」

今年度は、「いわての高校魅力化グランドデザイン for 2031」が示す連携の枠組みである「地域連携」「学術・国際連携」「産学連携」を踏まえたグループ構成とし、年度内5回程度の開催を予定しています。

◇研修会の目的

教員・関係者が参集し、探究活動等の優良事例や知見の共有を図り、対話や協働をとおして学びを深めることにより、生徒の資質・能力の育成に資する教員・関係者の実践力の向上を目指すこととしています。

◇第2回「いわて高校魅力化」研修会

◆日 時

 令和6年12月6日(金) 13:00~15:55

◆場 所

 盛岡工業高等学校

会場校の瀬戸和彦校長先生より歓迎の挨拶

◆参加対象校

盛岡農業、盛岡工業(全、定)、紫波総合、花巻農業、花北青雲、
黒沢尻工業、水沢工業、岩谷堂、一関工業、千厩、高田、大船渡東、
釜石商工、宮古商工(工業)、久慈工業、久慈東、北桜(工業、総合)
参加人数 20名(副校長、教諭、実習教諭、実習助手)

開会の様子

◆研修内容

 工業高校の教育課程の中で魅力の一つともいえる課題研究を見学しました。その後、講師をお招きし、岩手の教育の可能性や魅力について勉強会を行いました。

◆授業見学(3年生4学科の課題研究)

【電子機械科】
 課題研究テーマ
  ①クレーンゲーム
   (製作したクレーンゲームの課題を検証し、改良を図る。)
  ②SEPS
   (自転車のスピードメーターを製作する。)
  ③プログラミング、ロボット制作、ものづくり

細部まで丁寧に調整していました。

【電気科】
 課題研究テーマ
  ①有接点シーケンス制御の研究
   (制御盤の操作及び改良を行う。)
  ②自転車発電
   (自転車を漕ぐ力を利用した発電の研究を行う。)
  ③親子電気工作室の実践とまとめ、圧力センサー及び照度センサーの
   研究、スピーカーの製作、LEDによる装飾研究

信号機の操作方法や仕組みを生徒がわかりやすく説明してくれました。
勉強会講師である村上先生も生徒の説明に興味津々でした。
発電効率の向上を目的に調整が続きます。

【電子情報科】
 課題研究テーマ
  ①Live2D制作
  ②アニメーション制作
  ③映像制作、アニメーション制作
  ④Unityを使ったゲーム制作
  ⑤センサー付き車の製作

呼吸や視線などを人間の自然な動きに近づけるために細かく観察しています。
オリジナルのゲームを制作中です。

【土木科】
 課題研究テーマ
  ①四十四田ダム探究活動班
   (四十四田ダムの土砂堆積を考える。)
  ②コンクリート班
   (コンクリートを用いた校地内整備をする。)
  ③緑化班、校地内整備班、橋梁点検班、木材加工班

自分たちで河川測量したデータを基に土砂量を分析しています。

土木科探究活動についての詳細はこちら ↓↓

安全第一で丁寧に加工していました。

◆勉強会

 講師 大学共同利用機関法人
    情報・システム研究機構監事
    前芝浦工業大学学長
    芝浦工業大学名誉教授
    岩手県DXアドバイザー
     村上 雅人 氏
 
 勉強会テーマを「教育は国家百年の計」とし、教育の重要性、DXやAIをテーマに、岩手の教育について勉強会を行いました。

勉強会講師の村上雅人先生


日本と世界の「多様性」の捉え方の違いを図式
村上雅人先生は「超電導」研究の第一人者です。
教育の重要性を世界の状況を踏まえて御説明いただきました。
DXの在り方についてお話していただきました。
AIの活用について

◆参加者の感想意見より

勉強会での質疑の様子

普段から互見授業には積極的に参加しておりましたが、今回の研修会を通して他学科の課題研究をじっくり見学することができ、非常に良い機会となりました。課題研究の取組や村上先生の講義を通して学んだことを今後の授業実践に活かしていきたい。

『経験こそ最良の教師なり』という言葉が印象に残りました。私も色々な経験を生徒たちに還元できるよう私自身、成長していきたいと思いました。

課題研究では大学と連携して行っている研究もあり、とても勉強になった。勉強会では、DXについてヒントをいただいたような気持ちになった。どこまでやれるかは分からないが、取り組んでみたい内容ができたのでチャレンジしてみたい。

◆生徒が学びを楽しいと感じる、先生方が楽しく授業する
 県教育委員会では、生徒が学びを楽しいと感じられるように、そのためには、先生方が楽しく授業をできるように、そのような環境を創っていきたいと考えています。
 生徒も教員・関係者も楽しく学び、魅力ある学校を創っていきましょう。
 盛岡工業高校の皆様、ご協力ありがとうございました。