2024年8月号 リレーエッセイ 夏の日に思うこと 教育次長 箱崎 兼一
教育を語るな、教壇に立て。
この言葉に感激し、教育という仕事に携わって三十年あまりが過ぎました。
勝ってみてもはじまらない。負けてやっては不遜になる。教育とは、出会いを求めての愛の闘争。
振り返って、そう思います。
どうして言えなかったのだろう、あの言葉。
どうして伝えられなかったのだろう、本当の気持ち。
過ぎ去った時間を戻して、こうすればよかったと思うことがある。
きみが泣いたとき、本当は笑って、希望を手にして欲しかった。
きみが笑ったとき、本当は泣いて、勇気を手にして欲