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いわて高校魅力化の来し方、行く末

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高校魅力化に向けた取組に参考となる文部科学省、他県の教育委員会、高校等の記事を紹介します。いわて高校魅力化の行く末のヒントになるかもしれません。
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次世代マイスターを育成する専門高校の挑戦(埼玉県の事例)

社会システムが急激に変化している今日、高校教育の現場では、実社会に関わる課題を解決しようとする探究的な学びや、地域の産業界等と連携した高度かつ実践的な学びが重視されています。特に産業界で活躍する人材の輩出が期待される専門高校では、産業構造や仕事内容のめまぐるしい変化に応じて教育内容をアップデートしていくことが重要です。 専門高校はいかにして産業界の変化を教育内容に取り入れていくとよいのでしょうか。企業から現役の役職者や技術者を採用し一体となって教育課程を刷新・実践している、

教師の働きやすさと働きがいをどう両立させるか|持続可能な教育現場をつくるための環境整備

今年8月、中央教育審議会(以下、中教審)において、「「令和の日本型学校教育」を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について(答申)」が取りまとめられ、教師を取り巻く環境整備のため、「働き方改革の更なる加速化」「学校の指導・運営体制の充実」「教師の処遇改善」を一体的・総合的に進める必要があるとの考え方が示されました。今後、文部科学省はこの提言に沿って施策の実現に向けた取組を進めることになります。 中教審の荒瀬会長と「質の高い教師の確保特別部会」の貞広部会長

子供の意見ってどう聴くの?どう反映するの?こども家庭庁がガイドラインを作成しました[地域発!教育振興基本計画×実践事例レポート⑦]

第4期教育振興基本計画で新たに記載された項目の一つ、「各ステークホルダー(子供を含む)からの意見聴取・対話」。 これについては、どのように行えばよいのか悩んでおられる自治体も多く、これまで文部科学省「ミラメク」noteにおいても様々な自治体の取組を紹介してきたところです。 そのような中、先日こども家庭庁で、「こども・若者の意見の政策反映に向けたガイドライン」が作成されました。今回はこのガイドライン策定の背景や経緯、自治体や他省庁の担当者の皆さんにお伝えしたいことを、こども

“面白そうだね、やってみよう”が合言葉!北海道の高等学校遠隔授業配信センター、T-baseで活躍する先生たち

第4期教育振興基本計画の2年目がスタートしました。 今回は、北海道の取組を紹介します。 日本の約5分の1の面積を占める北海道。希望の進路や専攻によって様々な科目設置が行われる高等学校では、1つの学校で全部のニーズに対応することは大変です。そこで北海道が行っているのが、配信センターからの遠隔授業配信。センターの名前は、“T-base”。 職員室に座席がない? そもそも先生方の出張が多く、みんながそろうことが少ない? そんな中でも情報共有はリアルタイム? メタバース空間を使っ

【数理】20周年を迎える科学技術の学習用ポスター、令和6年度版を公開|学習資料「一家に1枚 世界とつながる“数理”」

“数理”とは、「数学を道具として使うこと」です。こう書くと馴染みがないものと思われるかもしれませんが、実は、積み木遊びのように、子供たちがシンプルな数や形を使って遊ぶ段階から、意識せず使っているものです。もちろん、大人になっても日常生活の様々な場面で“数理”が見受けられます。 ポスターの入口となる中央部分では、誰もがその場面をイメージできるような3つの事例(やまびこ、人形を置くとき、多数決)を紹介することで、“数理”の考え方である「世界のものごとを数や図形の関係で表して、そ

主体的な学びを支えるデジタル教科書の可能性(山梨市の事例)

2024年4月、全国の小学5年生から中学3年生を対象に、英語のデジタル教科書の導入が本格的に始まりました。 デジタル教科書とは、紙の教科書の内容を全てそのまま記録したデータ版の教材のことで、動画・音声やアニメーション等のコンテンツ(補助教材)と組み合わせて学び方の幅を広げ、児童生徒の学習の充実を図ることが期待されています。 デジタル教科書だからこそ実現可能な授業方法や子供たちの反応について、先行して授業で使用してきた小学校の先生と市の教育委員会にお話を聞きました。 驚くほ

子供たちからの約4,000もの声に、県全体で真摯に回答!岩手県の教育振興計画策定に向けた子供からの意見聴取の取組に注目👀~教育振興基本計画×実践事例・第5弾~

各自治体の教育振興基本計画策定に向けた取組のご紹介、今回は岩手県です。 作家の宮沢賢治や野球の大谷翔平選手など、様々な分野で目覚ましい活躍をする人材を輩出している岩手県。 令和6年度に60周年を迎える地域ぐるみで子どもたちを育む「教育振興運動」と、13年前の東日本大震災津波の経験や教訓からから得られた3つの教育的価値(「いきる」「かかわる」「そなえる」)を育む「いわての復興教育」という独自の教育活動を推進しています。 約4,000の声が届いた・・・!岩手県では、岩手県教育

鹿児島県の教育振興基本計画策定に向けた「中学生・高校生との対話」授業に潜入👀!~教育振興基本計画×実践事例・第4弾~

各自治体の教育振興基本計画策定に向けた取組のご紹介、今回は鹿児島県です! 鹿児島県では12月に、中学3年生・高校2年生を対象に、授業の中で教育振興基本計画の周知を図るとともに、教育を受け、これからの社会を担う当事者である生徒からの意見聴取・対話を実施。文部科学省の職員も授業の冒頭にレクチャーさせていただくとともに、対話に参加させていただきました。 本記事では中学校での授業の様子をお届けします。 未来で必要になる力とは?12月ある日の4時間目。寒かったですが鹿児島市立長田中

みんなが生き生きと学ぶ大家族!「高知家」が取り組む遠隔教育とは?~教育振興基本計画×実践事例・第3弾<前半>~

教育振興基本計画の閣議決定から半年が経過しました。自治体においても国の計画を参考にしながら、各自治体の計画策定が進んでいます。 今回は、高知県よりレポートをいただきましたので2回に分けてお届けします! この<前半>記事では、教育振興基本計画の中で5つの基本的な方針のうちの1つとして掲げられている、「誰一人取り残されず、全ての人の可能性を引き出す共生社会の実現に向けた教育の推進」の実践の事例として興味深い取組をご紹介いただきました。 こんにちは! 高知県教育委員会です。

部活動改革 〜学校から地域へ、より豊かなスポーツ・文化芸術活動への扉〜(ポイント解説)

 今年度より、休日の部活動の地域連携・地域移行が始まりました。これからだんだんと、休日の部活動は学校単位ではなく、地域クラブ活動として地域で実施するようになります。  スポーツ庁・文化庁は、「学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドライン」を 2022年12月に策定し、2023年度からの3年間を「改革推進期間」と位置づけました。  休日の部活動について、合同部活動や部活動指導員の配置により地域と連携することや、学校外の多様な地域団体が主体となる地